大学(院)生のiPad Pro活用法
2017年に第2世代iPad Pro(12.9インチ)を購入して現在まで使用している。結構高かったが,本当に買ってよかったと思っている。音楽をつくったり絵を書いたりはできない人間なので,用途は主に勉強・研究と受験指導である。受験指導についてはまた別で書くことにして,ここでは大学での勉強と研究においてiPad Proをどのように使用しているかを述べる。もちろん分野によって色々事情の違いはあるだろうけど,買おうかどうか悩んでいる人には参考にしてもらえるのではないかと思う。学部生にもおすすめ。大学生活がすばらしくなります。
ちなみに,現在iPad Proには12.9インチの他に11インチもあるが,絶対に12.9インチの方がいいと思う。というか12.9インチを買わないならiPad Proに何を期待してるんや?という話。画面のでかさは善なので。12.9インチ買わないならいっそiPad Miniを買えばええんやで。iPad Airでもアップルペンシルが使えるらしいが,そんなことはどうでもいいのでiPad Pro12.9インチを買いましょう。
あと買ったら画面保護フィルムをペーパーライクのものにするのがおすすめ。画面が少しざらざらになって書きやすくなる。タブレットによくある画面をつるつる滑る感じがなくなる。画面がざらざらになった分ペン先の消費は少し早い気がするけど。
ちなみに自分の師匠(指導教員・わりとデジタル弱者)にも勧めたら関心を持ってもらえて購入した。でも使い方がわからなくなってドラマを見る専用の機械になったらしい。
論文を読む
研究ではこれが一番重要な活用法でしょう。12.9インチだとほぼA4サイズで,ラップトップのディスプレイと違って縦画面で表示できるので論文を読むのに最適。ちょっと気になったな,くらいの論文でも印刷せずに気軽に読めるのがいい。ただ,どこに保存したかわからなくなったりするので,自分のド専門の論文などはちゃんと印刷して保管した方がいいかもしれない。ノートアプリでも読めるがフォルダが階層化できないことが多いので,PDF ExpertやGoodReaderなどのPDFビューワーアプリの方がよさそう。
ノートを取る
大学院生になると講義なんてほとんど受けないし,学部生でも色々講義を受けてるとノートやバインダーを複数持ったりするのは面倒。iPadでノートを取ればノートを忘れることもないし(iPadを忘れると無力だけど),配布資料もスキャンしてノートのページの中に入れて書き込むことができるし,講義が終わったら最終的にPDF化してクラウドに上げればいい。色々アプリはあるけど,個人的には書き味の良いNoteshelfがおすすめ。GoodNotesもファンが多い(私は書き味が好きでなかった)。
コメントを入れる
ゼミでの発表資料が配られたらすぐにスキャンしている(学部ゼミについては授業前にPDFでアップロードするというルールにした)。色々書き込んでみたりするけど,どうせ後から読み返すことはほぼないし,もし気になっても探すのも面倒。データで管理すれば探そうと思ってもなんとかなる。また,場合によってはそのデータをそのまま発表者に送ることもできる。後輩の卒論アドバイスにも使ったことがある。論文ドラフトを送ってもらって,書き込んで送り返している。wordのコメント機能より便利だと思う。これも私はNoteshelfを使っています。
本を読む
裁断機で本を裁断してPDF化することがある(いわゆる自炊)。自分でよく使う学術書なんかは裁断しないんだけど,後輩の卒論のアドバイスのために読んだ本などは,どうせもうほとんど読まないので,省スペースのために自炊することがある。また,語学関係の本は大体自炊している。読むためのアプリには,見開き2ページ表示ができてかつ最初の1ページを独立させて表示できる(右ページと左ページが逆になることを防げる)GoodReaderがおすすめ。あと普通にKindleで読むにもiPadは画面がでかくて読みやすい。
辞書を引く
大学院生は翻訳をするときなど辞書を引く場面が多い(そうでなくても私は言葉の意味がわからずよく国語辞典を引く)。物書堂の辞書アプリが圧倒的おすすめ。使い勝手がダントツ。二画面分割で英文PDFと辞書を同時に開ける。iPhoneにも入れられるので,パッと引きたいときはそっち。電子辞書はもう要らない。大学新入生も新しく電子辞書を買う必要はない。iPad Proと物書堂の辞書を買おう。英語以外の言語の辞書も割とそろっている。悩んだらとりあえず「ウィズダム英和・和英辞典」と「大辞林」を購入しておけばOK。その後必要に応じて買い揃えよう。英語以外の言語が必要な人はその言語の辞典,翻訳などで難しい英単語も必要な人は「ランダムハウス英和大辞典」,英語を書く人は「オックスフォードコロケーション辞典」を買い足すとよい。たまにセールをしているので,最低限必要なものだけ買ってしばらく待つというのも手。私は物書堂が英語か日本語の辞典を出したら応援の意味で買うようにしています。物書堂はインフラなので。
スキャンする
大量にスキャンしたり,本を裁断せずにスキャンしたりするには当然専用のスキャナーを使うべきだけど,ハンドアウト数枚をその場でスキャンしたりするにはスキャンアプリを使うのがいい。スキャンアプリからノートアプリに直接送れるし,表示しているノートに差し込んだりできる。Scanner Proがおすすめです。スキャナーはベタにscansnapがいいですよ。
富士通 PFU ドキュメントスキャナー ScanSnap iX1500 (両面読取/ADF/4.3インチタッチパネル/Wi-Fi対応)
- 出版社/メーカー: 富士通
- 発売日: 2018/10/12
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録音する
普通そんなに出番はないのかもしれないが,私の場合は①ゼミ発表,②インタビュー調査で録音機器が必要になる。ゼミ発表では色々アドバイスをもらうわけだけど,ハンドアウト作成で徹夜をしてゼミに来たりした場合,大体話の内容が思い出せない。とりあえず録音しておけば後で聞き返すことができる(自分の声と自分がボコボコにされているのを聞くのが大変おつらいので聞き返さないことも多いけど...)。インタビュー調査では,当然アプリではなく専用のボイスレコーダーを使うが,万が一録音できていなかったら...と思うとインタビューに集中できないので補助でiPadさんにも仕事をしてもらうことが多い。単純な録音ならALON Dictaphoneが使いやすい。Notabilityというアプリは,ノートを取りながら録音ができて,しかも自分の書いた文字を押すとそれを書いたときの音声が流れるという機能がついていて,授業やインタビューなどを後で振り返るのに便利。個人的に書き味が苦手なのでノートアプリとしては使っていませんが,音声メモに簡単にインデックスをつけられるのでめちゃ便利ですよ。